久しぶりのバカンス。
私はかつてないほどウキウキしながらスーツケースを広げていた。
頭の中ではもう、とっくに出国してる。
シンガポールの海風は吹いてるし、デッキでは潮風に髪を揺らしながらカクテル片手に夕日なんか眺めてるし、なんなら少し遠くを見る横顔まで出来上がっていた。
旅行前の人間って、まだ家にいるくせに現地での人格だけ完成する現象あるよね。
実際の私は、洗濯物たたみながら麦茶飲んでたんだけど。
でも、旅の準備ってそこから始まるじゃないですか。
現実より先に、脳だけ旅立つ。
最高。
…のはずだった。
荷物を詰め始めてしばらくすると、私のウキウキに、じわじわ別の感情が混ざり始めた。
困惑ってやつ?
「あれ、なんか意外と荷物多くない?」
「あと、意外と準備段階でお金飛んでかない?」
相手はクルーズだし
普通の旅行みたいに、忘れたら現地で買えばいっか~の精神がきっとちょっと通用しづらい。
洋上に出てしまえば、そこはもう独立国家じゃない?
もちろん船内ショップはあると思う。
でもあそこは非日常の保険であって、
「あ、子供用の日焼け止め忘れたわ☆」を気軽に回収する場所ではないことくらい、私にだってわかる。
足りない一品。持ってくれば良かったという後悔。
しかも子連れだと被害範囲が自分一人じゃ済まないってところが、またなんともキツイと思わない?
初めてのクルーズって、きっと、旅慣れより準備慣れの方が大事だったりするんじゃないかと。
「初めてのクルーズ、何を持っていけばいい?」
「忙しくて考える余裕ないから、誰かのリスト丸パクリして出発したい」
…わかる。
めちゃくちゃわかるよ。
私、準備段階で何回も検索したもん。
“クルーズ 持ち物 子連れ”
“クルーズ 忘れ物”
“クルーズ 後悔”
たぶんGoogle側に、「この人不安しかないな」とか思われてたんじゃないかなぁ。
ということで、今回は、小学生2人を連れて実際にロイヤルカリビアンに乗船した私が
現場で軽く混乱し、時々後悔し、それでも「これは持って行って正解だった!」と拳を握ったリアルな実体験をもとに、持ち物から客室ハックまで全部まとめてみました。
願わくは、この記事を読んだ誰かが、乗船前日にスーツケースの前で途方にくれずに済みますように。
【客室編】お部屋の快適度をカンストさせる準備
① 超強力マグネットフック
結論から言いましょう。
これがないと、船上の客室は一瞬で台風が通過した後の部屋みたいになる。
意外と知られていないと思うんだけど、クルーズ船の客室の壁や天井って、スチール製なんですよね。
つまり磁石がどこにでもバチバチくっつく。なんかもう、家の冷蔵庫より素直にくっつく。
客室って想像してるより限られたスペースだから、そこに子どもたちの濡れた水着、帽子、カバン、各寄港地でのお土産なんかが増殖し始めると、快適性ってびっくりするくらい一瞬で崩壊する。
昨日まで整ってた部屋が、翌朝には「ここ…何か災害ありました?」みたいな景色になったりね。
だから答えはシンプル。
浮かせる。
壁一面にマグネットフックを配置して、とにかく何でもぶら下げちゃえばいい。
濡れたもの、明日使うもの、一旦置いときたいもの。
収納というより、なんかもう洋上の空中都市計画?
ちなみにハンガーは部屋に「そんな人数住んでる?」ってくらい用意されてるので持っていく必要はないです。
ダイソーでも買える数百円の投資なんだけど、これが想像以上に旅全体の幸福度を支えてくれる。
地味なんだけどね。
こういう地味なやつほど、あとから「あの時のお前だったのか…」ってなるんだと思う。
② すすぎ1回洗剤(ボトル詰替え)&「パパ脱水」の極意
ここで、あらためて報告しておきたいことがあるんだけど
船内には、コインランドリーがない!
私これ、知らなかったの。
普通にコインランドリーがあると思ってたの。
でも、私が乗船したロイヤルカリビアンのクァンタムクラスの船には、コインランドリーはなかったんだよね。
つまり、何が起こるかというと、クルーズ中の洗濯はすべて洗面所かシャワールームで行われる手洗いが基本に。
優雅な豪華客船。煌びやかなショー。海を眺めながらのカクテル。
その裏側で、夜な夜な子どもの靴下を洗ってるって、なんか笑える。
でも旅って意外とそういう現実とロマンの二層構造でできてるのかもしれないじゃない?
だからもう、あとはどれだけ手洗いに備えて乗船できるかってところにかかってるっていうか。
あ、「シャワールームのボディーソープで洗えばいっか」って考えが、一瞬でも頭をよぎった人ー!
やめよう?
あれは洗濯向きではない。
泡立つの。
とにかく泡立つの。
すすいでもすすいでも泡が減らないし、なんなら洗ってる途中よりすすぎ始めてからの方が泡が元気になるんよ。
途中から洗濯してるのか、船内で新種の雲を育成してるのか分からなくなる勢いで。
静かな夜のシャワールームで、無限泡編に突入したときの虚無感ってなかなかよ?
そもそも私は、コインランドリーありきの乗船だったから、ジェルボールタイプの洗剤を小さなケースに入れて持って行ったんだけど
いざ乗船して、コインランドリーがないってわかって
わー手洗いに全然向いてない洗剤もってきちゃったじゃんーーって。
足りなくなった時用に!とかまで考えて用意周到に持ってった予備の洗剤は、よりによって粉洗剤だったりするし。
いやなんかさ、液体より粉洗剤の方が荷物に入れやすいかなって閃いちゃった私がいて。
ちいさなジップロックに白い粉を…なんかもう「ダメ。ゼッタイ。」のキャッチフレーズが頭によぎるような形で持って行ったから
全然手洗いに使える感じじゃなくて。
そんで結局、シャワールームに備え付けのボディーソープを使ったら、無限泡編に突入したっていう。。
そんなこんなで、やっぱアレだね。
小さいシャンプーボトルなんかにすすぎ1回の液体洗剤を詰め替えて持っていくのが正解だね。って思ったんです。
水でも扱いやすいし、すすぎ時間も短く済むしね?
そして、手洗い後の脱水。
これが生活の知恵なのか、雑なのか、もう境界線が曖昧な裏ワザなんだけど
洗った服をしっかり絞ったら、バスタオルにくるむ。
そして、その包みを置く。
そこへ家族の中で最も体重がある人物を召喚する。
そして踏む。
いや、笑い話みたいなんだけど、これが本当に乾くスピード変わるんですよ。
あの夏の日、古民家の縁側で洗濯物を足で踏みながら笑ってたサツキとメイとおばあちゃんみたいな光景を頭に浮かべながらさ。
違うのは、こちらは巨大客船の客室で、洗ってるのが子どものラッシュガードと夫のTシャツで、目的も情緒ではなく完全に脱水効率の向上という点なんだけど。
我が家では一番体重の思い夫に全責任を負って踏んでもらった。
(床に置いて踏むのが抵抗あったので、椅子の上に置いて踏んでもらった。)
タオルが水分を吸ってくれるから、この工程ひとつ挟むだけで、ただ絞って乾かすよりも、その後の部屋干し時間が全然違うんですよ。
なんかめんどくさいなって思ったりするじゃないですか。
でも不思議なもので、旅先でやる洗濯って嫌いじゃないって感じのが正直なところ。
生活感がゼロの非日常より、少しだけ暮らしが混ざった旅の方が、あとから思い出になるっていうか。
夜にクルーズ船のコンパクトな洗面ボウルで手洗いして、踏み踏みして、もちろん子供たちにも手伝ってもらって、家族みんなで踏み踏みして。
うん、楽しかった!
文明がどれだけ進歩しても、最後に人類を救うのは、知恵と圧力なのかもしれないね。
③ 化学繊維の服 & お風呂上がりの使い捨てスリッパ
あと、手洗いの延長なんだけど、特にコットン大好きなオシャレママさんたちによく聞いてほしいことなんだけど。
クルーズ中だけは、少し妥協した方が良いんじゃないかと思って。
いや、綿ってホント乾かないからさーーー。
(あと濡れた綿は重い。)
絞ろうとすると、「私いま洗濯してるんだっけ?それとも柔道の寝技してるんだっけ?」みたいな気持ちになるほど、なんかもう握力の限界を試されてる感じで。
そこで、正義になるのは、圧倒的に化学繊維。
軽めのTシャツとか、水陸両用パンツとか、そういう“機能美に全振りした服たち”。
これが本当に優秀で、洗面所でジャブジャブ洗って、前段で説明したトトロ式脱水(脱水担当:パパ)を経由し、マグネットフックに吊るしておけば、次の日には何事もなかった顔して乾いてる!
しかもシワになりにくい。
荷物も減る。
精神も削られない。
もう服というより、旅のインフラだと思うんですよ。
特に水陸両用短パンなんて、正直2枚あれば回るんじゃないかなぁ。
下着だけこまめに手洗いして、ワンピースや羽織りを着回す。
こういうこと言うと夢がない気もするけど、これが現場のリアルな生存戦略だったりね。
毎日違う服で映えるより、疲れない方が勝つっていうか。
あともうひとつ、意外な伏兵なんだけど。
客室、基本土足じゃないですか。
普段はビーチサンダルで全然平気なんだけど、お風呂上がりだけ急に日本人の魂が目を覚ましたりするんですよ、これが。
あぁ…清潔な床を裸足で歩きたい…。
足だけでも家に帰りたい…。
そんな感情が静かに湧いてくるっていうか。
そこで地味に救世主なのが、スリッパ。
高くてフワフワな物じゃなくても、100均とかに売ってる使い捨てのやつで十分。
人数分、スーツケースの隙間に忍ばせておくだけで、お風呂上がりの幸福度がぐんと上がるからおすすめです。
④ 日本の「歯ブラシ・シャンプー類」
これは絶対に忘れないでほしい。
船内には歯ブラシの用意がないんですよ。
いや、別に責めてるわけじゃない。海外ホテル文化ってそういうものだから。
でも普段あまり意識してないだけで、日本って歯ブラシ常備率が異常に高い国なんだなって、こういう時気づかされたりして。
だから歯ブラシは素直に持っていこう。
使い慣れたいつものやつをね。
あと、もうひとつ。
客室に備え付けのシャンプー類のことなんだけど。
これが、いわゆる海外の潔さ全開タイプなわけで。
「これ一本で髪も体もいけるよ!」という、なんていうか、細かいこと気にしない精神?
合理的だし、たしかに間違ってはいない。
間違ってはいないんだけど。
使ってみると、泡立ちが思ったより控えめで、洗い終わったあとに髪も体も少しだけ野生に寄るっていうか。
なんだろう。
清潔にはなってる。
でも、しっとりとか、うるおいとか、そういう日本人が長年育ててきた繊細な感覚とは少し別の方向に連れていかれる。
だからここは、いつも使ってる日本のシャンプー・コンディショナー・ボディソープを小分けして持っていくのが圧倒的に賢明なんじゃないかと。
旅先って思ってる以上に環境変化が多いから、せめて風呂だけでもいつもの安心を残しておくと、地味に回復力が違う感じがしない?
ちなみに客室の水回り環境そのものはかなり快適でした~。
シャワーの水圧もちゃんとしてるし、手元スイッチで、広角(水圧やさしめ)とか狭め(水圧強め)まで切り替えられる。
なんかこう、海外ってシャワー弱いイメージあったから、これはちょっと感動したかも。
ドライヤーも風量の強弱が選べるものが置いてあって普通に使いやすい。
あと、ロイヤルカリビアンはヘアアイロンOKですよ。
※他のクルーズ会社ではヘアアイロンNGなところが多いです。要確認。
ただし、洋服用のアイロンは客室にはないので注意。
だから服選びは、ここでも結局「シワになりにくい服」が勝つってこと。
【キッズ編】子供たちの笑顔と安全を守るグッズ
⑤ カードキー紛失防止の「ネックストラップ」
これ、地味に見えるけど、子連れクルーズの平和を守る超重要装備のひとつ。
船内では、部屋の鍵、身分証、決済、そのすべてが「1枚のカード(シーパスカード)」に集約されてるんですよ。
つまり、財布であり、家の鍵であり、身分証であるってこと。
わ~便利~☆って思うじゃないですか。
でもさ、でもさ
全国のパパママさん、ちょっと落ち着いて考えてみて?
このスペシャル何でもカードを小学生に持たせるって
……危険である。
とても危険である!
もちろん本人たちは悪気なんて一切ないでしょうよ。
ないんだけど、子どもってどういう仕組みなのか、大事なものほど驚くほど自然に失くしたりするじゃない?
さっきまで手に持ってたはずなのに、気づいたら存在そのものが消えてる。
「え?持ってたよ?」
「さっきまであった」
「知らない」
こちとら、その言葉を何度聞いてきたことか。
厄介なのが、船って家じゃないから「後で探そう」が効きにくいってこと。
部屋なのか、プールなのか、ビュッフェなのか、ゲームコーナーなのか、もう捜索範囲が広すぎる。
そうなるともう、元職の血が騒ぐってわけで。
現場保存したい。
聞き込みしたい。
っていうか、Hey,キャプテン!ちょっと防犯カメラ見せてくれる?
でも旅行中にそんなことしてる場合じゃない。
だから、首から下げる。
親も子も、この便利な恐ろしい何でもカードはとにかく首からぶら下げとけ!って感じ。
ってなわけで、ネックストラップ。必需品です。
実際に、船の中でも、みんな首からカードぶら下げてるんですよ。
その姿見たら、子どもに限らず、老若男女みんな失くしたくないんだなぁってちょっと可愛く思えたり。
この「ただ首から下げる」という原始的な対策が、レセプションに並んで再発行手続きをする未来を、かなり高確率で回避してくれると考えれば
人数分のネックストラップを旅行荷物に忍ばせておくなんて、お安い御用よ。
あと地味に便利なのが、スマホにも流用できること。
↑こういうタイプのカードも一緒のスマホケースなら、写真撮って、プール行って、アイス食べて、気づいたらスマホどこ?ってなる未来もついでに防げる。
子育てしてると、おしゃれ装備より命綱が勝つ日ってあるわけで。
これはたぶん、その代表選手かな。
⑥ 靴に仕込む「AirTag」
巨大客船って、みんなが思ってる以上に広いんですよ。
実際に乗るとわかるんだけど
いや待って、これもう船じゃない。動く新宿駅じゃん。
って規模と活気で。
レストランがあって、プールがあって、ショーがあって、ゲームがあって、お店があって、人がいて、全部が楽しそうで、全部が同時多発的に起こってる。
なんかもう本当に、最高にエキサイトな場なんですよ。
そんな場所に小学生を放つなんて不安じゃないですか。とってもとっても。
今、誰が走った?
うちの子?
どっち?
え、人数合ってる?
みたいなね。
だから私はAirTag(紛失防止タグ)をかなり推したい。
ポイントは、靴。
靴です。
リュックとか帽子とか、子どもの持ち物につけるんじゃなくて、靴にしのばせるのです。
さすがに靴脱いで裸足で船内放浪するケースは、今のところ我が家では確認されていないんで、靴につける。
万が一、巨大な船の中ではぐれてしまっても、子どもの居場所確認は、これだけで安心感が全然違うと思うんですよ。
……と言いつつ、私は、実はAirTagの出番って子どもだけじゃないと思ってて。
スーツケース。
子どものリュック。
プールバッグ。
お土産袋。
旅行中って、普段なら絶対置き忘れないものまで、楽しいと普通に置いてきちゃったりするじゃないですか。(え?私だけ?)
だから「誰かが迷子になる対策」じゃなくて、「楽しいと人類は全員ちょっとポンコツになる前提」で配備しておくと強いかも。
不安をゼロにしたいわけじゃないけど、何かあっても戻れる場所を作っとくだけで安心感が違うっていうか。
元職の職業病かもしれないけど、事件は起きない方がいい。
でも起きても動ける準備があると、その先ちゃんと楽しめる。
AirTagは、子連れファミリーにとってそんな密かな護衛になるんじゃないかなって思います。
旅行から帰ってきても使えるものだし、いくつあってもいいよね。
⑦ 外国人スタッフに大ウケ!「折り紙などのアナログ暇つぶし」
レストランで料理を待っている時間とか、ショーの開演待ちとか、乗船・下船のちょっとした隙間時間とか、子連れ旅って意外と暇との戦いが多かったりする。
そして子どもって、暇になった瞬間に急に「自分、今、モーレツに暇なんですけど?」って能力を発揮するじゃないですか。
で、ここでついスマホとか動画に頼りたくなるんだけど、船内のレストランや共有スペースって、周りもゆっくり食事したり会話したりしてる空間だから、音が出る遊びはちょっと気を遣う場面もあるんですよね。
そんなときに、我が家で想像以上に強かったのが、100均の薄いシールブック、自由帳、そして何より──折り紙。
いや、地味すぎるだろって思うじゃないですか。
私も思ってた。
令和の子どもに折り紙て。
大海原に出てまで鶴折るのかって。
ところがこれが、めちゃくちゃ強い。
薄い。軽い。電池いらない。落としても割れない。しかも兄弟ケンカになりにくい。旅行界の優等生。
さらに意外だったのが、これ、外国人スタッフさんたちの食いつきがすごかった。
レストランで子どもが折った作品を机に置いてたら、
「オーー!オリガミ!!」
って声かけてもらって、その外国人スタッフさんに息子が作った折り鶴をプレゼントしたことがあったの。
そしたらスタッフさん、目をまん丸にして、
「オーー!!ダイナソー!!」
って全力で喜んでくれたんよ。
……うん。鶴なんだけどね?
一瞬、訂正しようか迷ったけど、息子は嬉しそうだし、スタッフさんも嬉しそうだし、もう何でもいいかってなって。
あの瞬間ちょっと思ったんですよ。
旅って、正解を伝える場所じゃなくて、たぶん“楽しかったね”で成立する場所なんだなって。
折った本人は鶴のつもり。
受け取った側は恐竜のつもり。
でもどっちも笑ってた。
だったらもう、それは鶴であり、恐竜なんだと思う。
そんなわけで、折り紙おすすめです。
たぶん日本人が思ってる3倍くらい、洋上での戦闘力高いアイテムだと思う。
なんかもう、折り紙っていうより外交だった。
言葉が通じなくても成立する世界、強い。
高級なおもちゃじゃなくていい。
100均の自由帳でも、シールブックでも、折り紙でもいい。
大事なのは、“子どもの暇を潰す道具”じゃなくて、“旅の中に小さな余白を作る道具”を持っていくことなのかもしれない。
あと余談だけど、折り紙って帰国後にスーツケースの底から1枚出てきても、なんかちょっと嬉しい。
砂浜の砂より、旅の記憶が残る感じがして。
⑧ 日本製の「子供用酔い止め」と「常備薬」
クルーズって言うと「船酔い、大丈夫?」ってよく聞かれる。
これ、たぶん人生で100回は聞かれた。
で、先に結論を言うと、巨大客船は想像してるよりぜーんぜん揺れないんですよ。
もちろん季節や航路にもよると思うんだけど、私たちが乗ったシンガポール航路みたいな南国方面のクルーズは、比較的穏やかな海域を走ることもあって、体感としては本当に静かだった。
正直、乗ってる感覚は大型ホテルかショッピングモールに近い。
実際、うちは「船だから酔うかも…」って身構えて乗ったのに、終わってみれば「え、いつ海出た?」くらい普通だった。
……なんだけど。
ここで油断した人から、旅の神様に軽く肩を叩かれるって思ってる。(なにそれ、怖っ。。)
や、相手は自然はないですか。
海って、機械とかAIみたいに毎日同じ温度で同じ顔ぶれでいてくれない。
天候や風向きによっては多少ローリングする日もあるし、体調とか寝不足とか、子ども特有の謎コンディションで急に気持ち悪くなることも普通にある。
しかも船内には医務室があるから安心……なんだけど、ここで現実的な話をすると、安心と無料は別の生き物です。
海外旅行中の医療費って、あとで明細見て確実に天を仰ぐ自信がある。
あと海外の薬。
あれ、なんであんな全部デカいと思う?
海外旅行行くたび思う。
これは薬なのか。
それとも非常食なのか。
小学生にアメリカンサイズの錠剤を飲ませるの、もう半分チャレンジ企画かって。飲めたら景品差し上げます」くらいの難易度あるじゃんって。
だから我が家は、日本で普段使い慣れてるものをフルセットで持参した。
子ども用酔い止め。
解熱剤。
整腸剤。
絆創膏。
あと地味だけど、熱さまシートとかの“安心を貼る系”。
結局使わない可能性も全然ある。
ってゆうか、実際、絆創膏くらいしか使わなかったんだけど。
でもね、旅って不思議で「使うための準備」より「使わなくて済む安心」の方が価値あったりするじゃない?
荷物の片隅に入れておくだけで、「大丈夫。最悪なんとかなる」が買える。
これ、子連れ旅行には想像以上に効くと思うんですよ。
なので常備薬は、ぜひいつもの顔ぶれで。
旅先では冒険してもいいけど、体調管理だけはホームゲームでいきましょう。
【現場の必需品】ないと現地で困る装備・ガジェット編
いつものことながら、ちょっとダラダラ長くなってしまってるけど、ここからは、「あると便利でした〜♪」みたいな、旅行雑誌のふわっとしたおすすめではなくて、もっと切実なやつ。
忘れた瞬間に、“あ、詰んだかも”って静かに悟る装備たちの話をしたいんだけど、もうちょっと時間大丈夫?
旅って、豪華な持ち物より、“地味だけどないと困るもの”の方が最後まで生き残るからね。
⑨ プラスチック製マイボトル(&首下げホルダー)
これ、完全にノーマークだったんだけど、乗船後に評価が爆上がりしたアイテムがあって。
船内って、カフェやビュッフェでお水やレモネードが無料で飲めるんですよ。
最高でしょ?
ありがたいのよ。
ありがたいんだけどね。
船が広いすぎる。思ってる5倍広いの。
「ちょっと水飲みたいな〜」のために往復する距離じゃなくって。
家なら冷蔵庫まで10歩だけどさ
クルーズ船だと、エレベーター乗って、人波かき分けて、途中で誘惑のピザ屋通過して、なぜか寄り道して戻ってくる頃には、もう喉の渇きより疲労が勝ってたりするんですよ。
あと子どもって、水飲みたいって言うタイミングが絶妙じゃない?
部屋出る前に聞いた時は「いらない」って言ってたのに、歩き始めて3分後に「喉乾いた」って言ったり、プール入った瞬間に「水ちょうだい」って言ったり。
だーかーらー、さっき聞いたじゃーん、もうーーーーー。って、なるよね。
そこで大活躍したのが、軽いプラスチック製マイボトル。
朝、ビュッフェで無料のお水やレモネードを並々と入れておくだけで、部屋でもプールでもショー待ちでも寄港地観光でも、「喉乾いた」が即解決するわけ。
でー。
ここ大事なんだけど、水筒は保冷性能より軽さ優先するってこと。
日本の水筒って性能良すぎて、空でもちょっとした鈍器みたいな重量あるじゃないですか。
海外旅行中はその数百グラムがじわじわ効いてくるわけで。
だから多少ぬるくても、軽い方が勝つ!ということなんですよ。
そんで、子ども用水筒は首下げホルダーつけると世界が変わる。
「ママー水ー」が減るから。
いや、ゼロにはならないよ?
でも減る。
それだけで親のHPは温存できると思うんですよ。
あと、このボトルとセットで地味に強かったのが、
・濡れた水着をバサッと放り込めるエコバッグ
・小物整理や簡易圧縮に使えるジップロック
このへんかな。
旅行前って、人間どうしても大物に目がいくと思うんだどね。
スーツケース!
水着!
クルーズ用ワンピース!
おしゃれサンダル!
やーもうわかる。全部テンション上がるもん。
でも、いざ旅が始まると最後に生き残るの、だいたいこういう地味なやつだったりする!
ジップロックなんて家では冷凍ご飯と余ったカレー粉しか入れられてないのに、旅先では急に覚醒したりするから。
濡れた水着入れる。
お菓子入れる。
薬入れる。
ケーブルまとめる。
寄港地でもらった紙を入れる。
なぜか増殖するレシートも入れる。
もう万能なんですよ。
で、ここで私は気づいた。
これ、徳川家康なんだわって。
派手じゃない。
織田信長みたいに「見よ!革命!」って感じでもないし、豊臣秀吉みたいに「人たらし力で天下取ります!」みたいな華やかさもない。
でも気づいたら全部まとめてる。
最後に勝つ。
旅行終盤、「助かった〜」って感謝されてる。
まさに旅界の徳川家康。
しかも徳川、260年続いたからね。
ジップロックも1枚で旅行中ずっと働く。
いや、強いわー。
だから旅行準備するときは、主役アイテムだけじゃなくて、こういう地味だけど最後に天下取るやつを数枚忍ばせておくのは、とーってもおすすめです。
⑩ 海外用eSIM & Googleカメラ(翻訳アプリ)の神装備
クルーズ初心者ほど見落としがちなんだけど、実はかなり重要なのが、スマホの通信環境だと思ってて。
特に、海外用eSIMは、日本にいるうちに絶対準備しておいた方がいい。
クルーズって、日本発着を選ばない限り、船に乗る前後も普通に海外旅行だから。
空港着いて移動するとき。
ホテル行くとき。
寄港地に降り立って地図見たいとき。
レストラン探したいとき。
配車アプリ使いたいとき。
ネット繋がらないって、普通に詰むと思う。しかも子連れで。
親だけなら笑い話になるけど、子ども連れて、知らない土地で通信死ぬと、急にゲーム難易度上がるじゃない。
だから海外用eSIMは出国前に設定まで終わらせておくのがマストかと。
海外着いてから設定しようは危険。
人間、空港着いた瞬間びっくりするほどIQ下がるからさー。
特に、私みたいな語学得意じゃない人は!
荷物。入国。眠気。暑さ。
私なら、そこに設定画面出されたら、普通に心折れる。
だからさ、ここは素直に未来の自分への仕送りだと思って、日本の家のWi-Fiが生きてるうちに全部終わらせておこう?
で、ここからが意外だった話なんだけど。
「じゃあeSIMあるなら船の上も大丈夫なんでしょ?」って思うじゃないですか。
違うの。海の上は別世界。
船内Wi-Fiは基本オプション。
わたし、最初にこれ知ったとき
え?令和なのに?
海出た瞬間、文明置いていく感じ?
ってちょっと思ったわけ。
でも実際に乗ってわかったんだけど、船ってもう、想像してるよりずっとデジタルが進んでて。
毎日の船内スケジュール(コンパス)とか、イベント確認とか、ショーやレストラン予約なんかは、全部部屋のテレビから確認できるし
全部アプリ前提で話が進んでく感じ。
だから我が家は、船内Wi-Fiオプション付けて正解だったの。
もちろんデジタルデトックス目的なら無しも全然アリだと思うけど、子連れなら、私はこのオプションだけはかなり推したい。
家族間連絡も、寄港地の調べものも、何の負担にもならなくて済むし、何より
Google先生が使える!
なんだかんだ言って、これが大きいと思う。
英語できる人はもちろん強いと思うけど、船って日本語少ないから。
でもさ、令和の今は、読めなくても、しゃべれなくても戦えるでしょ。
Googleレンズがあるじゃない。
もうーーー本当に助かったんだから。
船内案内も。
イベント説明も。
注意事項も。
スマホかざすだけで、だいたい日本語にしてくれる、Google先生。
もちろん完璧じゃないし、時々びっくりする珍訳することもあるよ?
でも、それでも私は言いたい。
適当にYESって言うより100倍マシ!
というのも、うちの夫、英語圏に行くと急に“YESの妖精”になるのwww
何聞かれても、「Yes🙂」って答える不思議な妖精。
私が「え、それYESで大丈夫?」って聞いたら、「わかんないけど、とりあえずYESって言っといた」って。
怖くない?
会話じゃなくて運ゲーなんよ。(勘弁して~)
だから、語学に自信がない人こそ、Wi-FiオプションからのGoogle先生なんです。
珍訳することだってあるけど、少なくとも、内容わからないまま人生をYESで進めるよりは、だいぶ平和だったと私は感じたので!w
【おまけ】現地で気づいた!盲点になりがちな「環境対策」
日焼け止めと保湿剤は「ひと夏分」の覚悟で持っていく
みなさーん。覚えておいて。
船の上の日差し、思ってる3倍くる。
なんかもう危ないって感じるほど、ジリジリくる。
子どもたちなんて、プール入って、滑り台して、アイス食べて、またプール行って、「焼けてる」っていう概念ごと置いて遊び続けるから。
で、夜になって、お風呂の時に肩触って、あれ?なんか熱いね?って気づくわけ。
でも翌日も旅行は続くし、まだ寄港地もある。まだまだ写真も撮るわけだし。
なのに今ここで日焼けダメージ背負って不機嫌になる未来があってはならないのだ。
しかも子どもって日焼けした日って微妙に眠り浅くなったり、服当たるだけで痛がったりしない?
だから、日焼け止めは旅行用ミニサイズじゃなくて、もう少し本気出して持っていっていいと思う。
感覚としては「家族全員でひと夏乗り切る量」。
そして忘れちゃいけないのが保湿。
もう保湿が何より大事!
お風呂上がりにジェル塗って「気持ちいい〜」って言いながら子どもたちがベッドに転がってる時間って、旅の小さな幸福度があがる。
これね、日焼け止めと保湿剤、セットで初めて完成すると思ってる。
船内は極寒!「防寒着」と「華氏(℉)エアコンの罠」
あと、これは完全に子連れ旅行あるあるなんだけど、旅行前ってなるべく荷物減らしたいと思わない?
少しでも。
だって子どもの荷物だけで、もう小さな引っ越しって感じの量になるから。
だから最初に削られるかもしれないけど、羽織り。これだけは消さないで。
船の中、寒いんですよ。なんかどこもかしこもキンキンに冷えてて。
外は常夏なのに、一歩中入ると急に「節電って知ってる?」って聞きたくなるくらい冷えてる。
特にプール後なんだけど、さっきまで魚類のように泳いでた子が、急に「寒い…」って言い出したりするから
親は慌ててタオル出して、羽織り出して、自分の服まで貸す。
で、なぜか最終的に私だけ半袖?ってスタイルになるんですよ。
だから一枚でいいから、家族分、羽織れるものを。絶対に。
そして客室に戻るとエアコンという最後の罠があって。
表示、華氏(℉)で、突然の算数力を求められるんですよ。
24℃くらいにしたいのに、75とか出るから、私は最初混乱した。
何。偏差値?
ってな感じで、最初ちょっと格闘したけど、今の時代ありがたいもんでね。
ここもGoogle先生に聞けば秒で解決するわけで。
だから大丈夫。
旅って全部完璧に準備するゲームじゃなくて、「困ったら家族で笑いながら修正するゲーム」なんだと思う。
でも、防寒着だけは先に持っていって。
母ちゃんの上着、最後にはだいたい誰かに取られるから。
